星の見えない空に 〜僕と推しと時々ぴえん〜

「推しは推せる時に推せですよ」 まるで炭酸飲料を飲んだ直後のような爽快さを感じる声が聞こえてきた。 福岡市天神のメイドカフェ「めるドナ」。 ある日の昼下がり、声の主は一人のメイドだった。たぶんお客さんとアイドルの話をしていたのだろう。 華やかな舞台に立ち続けられるのはほんの一握りだ。他の大勢の人間はい…