源博雅と鬼の笛の話|太田記念美術館

月岡芳年の晩年の代表作、「月百姿」。その1図である「朱雀門の月 博雅三位」では、満月が輝く夜、2人の男性が向かい合って笛を吹く様子が描かれています。 こちらに背中を向けている男性は、平安時代に管絃の名手として知られた源博雅(918~980)。朱雀門の鬼と言葉を交わすことなく笛を吹き合い、互いの笛を交換した…