028:2003年12月 第1週 葛原妙子<br>または、幻視と抽象の女王にひとたびは紫陽花の冠を

晩夏光おとろへし夕 酢は立てり一本の瓶の中にて              葛原妙子『葡萄木立』 夏の終わりの薄暗くはなったが、まだ空には夏の光の名残が残る台所で、酢の瓶がまるで消えゆく光を集めるかのように立っている。ただそれだけの情景を詠ん...