安心と信頼の絆ヒロだけの特権:家族のような時間:過去日記082

「はい、ヒロだけの特権」 そう言って、マユミが合鍵を渡してくれた日のことを、ボクは今でもはっきり覚えている。 「……いいの?」 「うん。だってヒロだもん」 にっこりと笑うマユミを見て、ボクはこの鍵がどれほど特別なものなのかを改めて実感した。 思えば、最初に合鍵を渡したのはボクのほうだった。 10年以上前、ボ…