プロ根性は、もはや時代遅れだったのか『日の名残り』の執事スティーブンス

カズオ・イシグロ著『日の名残り』の主人公、英国執事スティーブンスは、旅の途中、人生最大の転機ともいえるあの出来事を、誇らしげに思い出すのであった。時は1923年3月。2日間のおよぶ非公開の国際会議において、スティーブンスは宴会の給仕に尽力していた。第一次世界大戦後、ヨーロッパでは経済的、社会的不安が広が…