林遣都が三島由紀夫作品で表現した、未成熟な青年の姿 舞台『熱帯樹』に映された家族の肖像
気鋭の演出家・小川絵梨子が、初めて三島由紀夫の戯曲に挑んだ『熱帯樹』。このところ『豊饒の海』や『命売ります』など、三島作品の舞台上演が続いているが、1960年に産声を上げた本作は、演劇のために編まれた戯曲であり、現代にも通ずる「家族」の物語が綴られている。多くの三島作品の主軸となる、麗しくも儚げな青年…