『しかたなかったと言うてはいかんのです』が突きつける人間の生々しさ 古川健脚本の真価

メッセージ性の強いドラマだ。終戦ドラマ『しかたなかったと言うてはいかんのです』(NHK総合)のタイトルの切実さは後を引く。 太平洋戦争末期の1945年5月、西部帝国大学医学部・助教授の鳥居太一(妻夫木聡)は米兵捕虜たちの手術に関わる。それは人体実験手術であった。やがて終戦を迎えると、太一は軍事裁判…