天満川

【1】 家路につく徹の背後には、カクテルライトに染まった初秋の薄暮が広がっていた。片手には赤いメガホン。祭りの後のあの独特な空気が彼を優しく包み込んでいた。 二〇〇八年、広島市民球場の公式戦最終日。広島東洋カープは、感動的な勝利で市民球場の有終の美を飾った。 今日は歩いて帰ろう。徹はそう決めた。 いつも…