りきる's BOX
id:rikiru
爪
(2003年作・第35回中国短編文学賞 最終候補作)【親父の死】 厄介な電話というものは、受話器を取る前から大体分かるものだ。「先輩と同じ名字の人からなんスけど」 と出社早々、入社一年目の後輩が取次いだその電話もその類いの電話だった。不審な表情を浮かべて俺が出ると、「朝からすまんな」 と籠った男の声が受話器…