あわい

夜明けはいけない。 近くの神社で、太鼓が鳴る。 また時間の流れが押し寄せる。 眠れない夜の終わりや、 仕事に向けた朝の始まり、 あちらとこちらの混じり合う場所に 印をつけ、杭を打つように 太鼓が鳴る。 あの夜明けにも 私が眠りに落ちてすぐ きっと鳴り響いたのだ、太鼓が。 朝と夜の隙間で、 闇が光と入れ替わるあ…