不気味な夜の街を歩く

歩き始めたのが6時半を回っていた。懐中電灯で足元を照らしながら黙々と歩く。灯が全て消えた夜の街というものを、そういえば体験したことがない。灯が無くても街は街で、自然の中とは少し違う。真っ暗なのだけれど真の暗闇ではない。空と建物と自分の周囲はなんとか見える。街から見える空は完全な闇にはならないのか、…