晴耕雨読 趣味と生活の覚書
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いなのなかみち⑩ 菅江真澄テキスト
十一日 塩尻のうまやに近う、阿礼ノ神社のありけるに、けふなんまうでんとて、ひるつかたまうでしかば、かうがうしく御籬の狗のむくつけげに、すさまじう冬のけしきたつ風に、あられいざなはれて、みてぐらの社の軒うつ音、杉の青葉にこぼれかゝりて、にぎてはらはらと音せり。 霜やたびおけどもさらに杉の葉の色もかはら…