堀辰雄「風立ちぬ」

長野の自然が大好きな自分にとって、これほど肌の合う作家はこの先おそらく一生見つからないのではないだろうか。自然の写実的描写に心うたれ、それ以来というもの、旅行には欠かさずもち歩く一冊である。「風立ちぬ」は堀辰雄の許嫁がサナトリウムへ入院し亡くなった時のことを基にした中編小説であり、もしかすると“病院…