雑司が谷の洋館

50年以上昔の呑気な学生時代のこと。 練馬の親戚の部屋に籠ってオーディオ雑誌を読みふけり、理想のオーディオ装置を空想していた。 空想はメジャーな製品から次第にマイナーなものへと迷い込んで行き、行きついたのは、当時スタックス工業という会社が製造していた「イヤースピーカー」なる、振動膜に電圧をかけることで…