呪わば笑え

「なんという禍々しさ。神すら呪うつもりか」 芝居かかった言葉を口にした男は、芝居でない証拠とでも言うように、火のついたランタンをウォヌに向かって投げつけた。海辺の町だから、海風が一年を通じて強いのに。火が山にでも広がったらきっと誰も止められないはず。ウォヌがそう思って視線を山に向けるのと、投げつけら…