「あなたへのダイアリー」 (第一章 アフリカ)-5-

数日後、すっかり元気を取り戻したティムは、あれ以来亮介にとてもなついていた。亮介がティムの家で暮らすようになったのも、ティムやティムの母親に懇願されてのことだった。 「リョウ。絵本読んで」 夕飯が済むとティムは、寝る前に必ずボロボロになった一冊の絵本を持って亮介のところにやってくる。十歳の子が“絵本を…