「あなたへのダイアリー」 (第一章 アフリカ)-6-

数日後、亮介はナイロビの日本大使館に手紙を受け取りに行った。アフリカに来てこれまで、ときおり右手に痺れを感じることはあったが、幸いにも亮介の病状は安定していた。 「中谷ですが、私宛に手紙が届いていると思うのですが?」 亮介は、カバンからパスポートと会社の名刺を取り出して受付の女性に見せた。 「少しお待…