「あなたへのダイアリー」 (第四章 おやしろ祭)-6-

決勝戦進出の記事の横には、進出を決めた時に撮ったチームメートとの記念写真が飾られていた。亮介は三十年近く経った今でも、みんなのことを考えると申し訳ない気持ちでいっぱいになる。亮介がチームメートの前で謝罪した時、町の人間とは対称的に、誰も亮介に文句を言う人間はいなかった。皆、押し黙ってこぶしを握り締…