『私』という初期アバターについての覚書|私としての私と私ではない私

『私』は満期まで解約出来ない キェルケゴールの『死に至る病』は、私にとって愛読書というよりむしろ憎読書である。蔵書の中から何かを読もうと思った時には、大抵『死に至る病』を手に取る。頭がフットーしそうになりながらもなんとか行を追って、頁を繰って、今日はここで満足と思った時にはげっそりとやつれている。憎…