夏模様の猫と硯の水

猫は、もののあはれを知る動物なり――などと申せば、右近などはきっと、「また少納言様の猫びゐきにて候ふ」と、苦笑いたすに違ひなし。*1 されど、かの音楽――「夏模様の猫」とやら申す歌を耳にしたる折、「これは、まこと猫のための歌にて候ふ」と、膝を打ちたることよ。 音色は涼風のごとく、詞(ことば)は宵の光のやう…