初頴日記故事・22 丁蘭

漢の代の丁蘭はおさなき時父母にわかれて つかふる事をまつたくせず つねに父母のわが身をうみて いたはりそだてたまひし恩を思ひて 父母の木像をつくり これにつかふる事 生ける人につかふるごとくせり 丁蘭が妻ひさしきになれて 木ぞうをうやまはず 針をもつて もくぞうの指をつきければ血出たり さて後に木像蘭を見て眼…