たとえばにはまだ続きがあって
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僕が僕であるために
N/A (文春e-book) 作者:年森 瑛 文藝春秋 Amazon 藁半紙が光って見えたのは十三年の人生で初めてだった。 エアコンが壊れたので教室の窓が開け放されていて、制汗剤と、シャンプーと、洗っていない上履きと、手の甲についた唾液の乾いた匂いが攪拌されていた。 中央で端と端を結ばれた二枚のカーテンが空気で膨らんでブラ…