マルクス疎外論の再評価

田上孝一立正大学人文科学研究所研究員の『マルクス哲学入門』(社会評論社 2018年3月)が届いた。かつてのマルクス研究においては、初期著作『経済学・哲学草稿』で展開されている疎外論は、やがて経済学批判の理論構築の過程で超克されるという理解であったかと認識していたが、どうやら最新のマルクス研究では、疎外論…