有島武郎とイプセン

荒木優太氏の『有島武郎』(岩波新書)第五章まで読了。第五章「生きにくい女たちの群像」では、現代フェミニズムや現代哲学の可能世界論なども踏まえつつ、有島作品の本丸『或る女』に迫るのである。この章全体の論旨は後にして、興味をもったのは、有島武郎が愛した文学者の一人が劇作家ヘンリック・イプセンだったとい…