想像への途中乗車でしかない

(2022 中央公論新社) 300ページを超すが21話あり掌編集といっていい。ただ、冒頭にある表題作「中庭のオレンジ」は、続編のように配された2編がある。そのうちの一つは結びにあり、単行本のための書き下ろし。つまり表題作がこの本の骨格とも言える。発端は戦火で図書館の本が焼けないように、書籍を中庭の土を掘り埋めた…