structuredcinema
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川端康成『雪国』を映画を軸に読み直す
冒頭、語り手である島村の見る暗いトンネルの先に開けた一面の雪景色の輝くような白さは、暗闇から映画が映し出され、スクリーンが白く光る様と重なる。そしてその列車で、島村は窓から見えるともし火と窓に反射した葉子を映画の二重露光のように重ねて見る。 トンネルを抜けて雪国に入ることが映画の上映に重ね合わされ、…