線は、僕を描く/砥上裕將

水墨画をモチーフに、心を閉ざして生きる大学生が再生していく青春小説。 主人公の青山霜介は二年前に両親を事故で亡くしている。叔父に引き取られた後に大学に入り、残された資産で生活には困らないが、心の中にガラス張りの部屋を作り、のべつその中に閉じこもっている。 一応普通に大学生活を送っており、古前(こまえ…