疾風の~   第六話  <創作> 銀色の風は炎の中で吹く

その日は結局、セクトシュルツの街の外れでアスレイとは別れた。 別れ際にアスレイは、さっき宿屋の主人に見せていた指輪に、手持ちの紐をくくり付けて渡してくれた。 紐は、金属の糸が織り込まれている不思議な感触の布地で編まれていたので、これはコレだけでかなり高価なシロモノなんじゃないか?と私は思った。 「これ…