靭負の命婦の弔問【源氏物語 4 第一帖 桐壺 4】嘆き悲しむ桐壺の更衣の母君の屋敷を靭負命婦が弔問🌿

どんなに惜しい人でも遺骸《いがい》は遺骸として扱われねばならぬ、 葬儀が行なわれることになって、 母の未亡人は遺骸と同時に火葬の煙になりたいと泣きこがれていた。 そして葬送の女房の車にしいて望んでいっしょに乗って 愛宕《おたぎ》の野にいかめしく設けられた式場へ着いた時の未亡人の心は どんなに悲しかったで…