悲しみの更衣の母君【源氏物語 5 第一帖 桐壺5】悲嘆にくれる母君、帝の使者の命婦 もらい泣き。帝の思いやりに感涙するも 悩み多い母君

「娘を死なせました母親が よくも生きていられたものというように、 運命がただ恨めしゅうございますのに、 こうしたお使いが荒《あば》ら屋へおいでくださると またいっそう自分が恥ずかしくてなりません」 と言って、 実際堪えられないだろうと思われるほど泣く。 「こちらへ上がりますと、 またいっそうお気の毒になり…