娘を失った母の哀しみ【源氏物語 6第一帖 桐壺6】涙にむせぶ北の方 寄り添う靭負命婦‥草深い里 鳴く虫の音にいっそう悲しみは深まっていく

「子をなくしました母親の心の、 悲しい暗さがせめて 一部分でも晴れますほどの話をさせていただきたいのですから、 公のお使いでなく、 気楽なお気持ちでお休みがてらまたお立ち寄りください。 以前はうれしいことでよくお使いにおいでくださいましたのでしたが、 こんな悲しい勅使であなたをお迎えするとは何ということ…