乳母をお見舞いした源氏、不思議な出会いをする【源氏物語 36 第4帖 夕顔 2】源氏は乳母に 優しく声かける。夕顔の扇に「心あてに ‥」と歌が書いてある。夕顔の女君に興味を持つ

「長い間 恢復《かいふく》しないあなたの病気を心配しているうちに、 こんなふうに尼になってしまわれたから残念です。 長生きをして私の出世する時を見てください。 そのあとで死ねば九品蓮台《くぼんれんだい》の 最上位にだって 生まれることができるでしょう。 この世に少しでも飽き足りない心を残すのは よくないと…