都に戻った尼君のお見舞いに行く【源氏物語71 第五帖 若紫14】源氏のところに女王が姿を現す。子どもらしく愛らしい。藤壺への恋心がつのり 縁故である上を引き取りたいという望みが膨らんでいく。

「私は病気であることが今では普通なようになっております。 しかしもうこの命の終わりに近づきましたおりから、 かたじけないお見舞いを受けました喜びを 自分で申し上げません失礼をお許しくださいませ。 あの話は今後もお忘れになりませんでしたら、 もう少し年のゆきました時にお願いいたします。 一人ぼっちになりま…