末摘花の生活も持ち直す【源氏物語97 第六帖 末摘花17】末摘花の姫のところに来た源氏。屋敷も普通の家らしくなり 姫君も 源氏の贈った衣装で現代風になった。

三十日の夕方に宮家から贈った衣箱の中へ、 源氏が他から贈られた白い小袖の一重ね、 赤紫の織物の上衣《うわぎ》、 そのほかにも山吹色とかいろいろな物を入れたのを 命婦が持たせてよこした。 「こちらでお作りになったのがよい色じゃなかったという あてつけの意味があるのではないでしょうか」 と一人の女房が言うよう…