末摘花は紅花 赤いはな🌷【源氏物語98 第六帖 末摘花18完🌸】若紫とひな遊びや絵を描いたりする中 源氏は 鼻を赤く塗ってふざけていた

「春になったのですからね。今日は声も少しお聞かせなさいよ、 鶯《うぐいす》よりも何よりもそれが待ち遠しかったのですよ」 と言うと、 「さへづる春は」 (百千鳥《ももちどり》囀《さへづ》る春は物ごとに 改まれどもわれぞ古《ふ》り行《ゆ》く) とだけをやっと小声で言った。 「ありがとう。二年越しにやっと報いら…