訪れぬ夫を恨めしく思う妻【源氏物語101 第七帖 紅葉賀3】源氏は一人で悩んでいる態度が嫌で つい浮気な心になるが、心では尊重している。

それがあってから藤壺の宮は宮中から実家へお帰りになった。 逢う機会をとらえようとして、 源氏は宮邸の訪問にばかりかかずらっていて 左大臣家の夫人もあまり訪わなかった。 その上 紫の姫君を迎えてからは、 二条の院へ新たな人を入れたと伝えた者があって、 夫人の心はいっそう恨めしかった。 真相を知らないのである…