藤壺の宮が源氏の子を出産【源氏物語105 第七帖 紅葉賀7】藤壺の宮の出産は大変遅れたが、二月に王子がご誕生になった。源氏に生写しである

源氏の参賀の場所は数多くもなかった。 東宮、一院、それから藤壺の三条の宮へ行った。 「今日はまたことにおきれいに見えますね、 年がお行きになればなるほどごりっぱにおなりになる方なんですね」 女房たちがこうささやいている時に、 宮はわずかな几帳《きちょう》の間から源氏の顔をほのかに見て、 お心にはいろいろ…