東宮より挿頭の花を下賜される【源氏物語118 第八帖 花宴2 】紫宸殿にて桜の宴🌸美しい舞に左大臣は落涙する。頭中将の舞も素晴らしい。頭中将は御衣を賜る

春の永日《ながび》がようやく入り日の刻になるころ、 春鶯囀《しゅんおうてん》の舞がおもしろく舞われた。 源氏の紅葉賀の青海波《せいがいは》の巧妙であったことを 忘れがたく思召《おぼしめ》して、 東宮が源氏へ挿《かざし》の花を下賜あそばして、 ぜひこの舞に加わるようにと切望あそばされた。 辞しがたくて、 一…