【源氏物語123 第八帖 花宴7】取り替えてきた扇は桜色の薄様で霞んだ月が描いてあった。若紫はしばらく見ないうちに美しく成長している。

源氏は胸のとどろくのを覚えた。 どんな方法によって 何女《なにじょ》であるかを知ればよいか、 父の右大臣にその関係を知られて 婿としてたいそうに待遇されるようなことになって、 それでいいことかどうか。 その人の性格も何もまだよく知らないのであるから、 結婚をしてしまうのは危険である、 そうかといってこのま…