結婚を選ばぬ愛の形🌸朝顔の姫君【源氏物語136 第九帖 葵9】車争いのことで源氏は六条御息所に同情をする。

源氏の情人である人たちは、 恋人のすばらしさを眼前に見て、 今さら自身の価値に反省をしいられた気がした。 だれもそうであった。 式部卿の宮は桟敷《さじき》で見物しておいでになった。 まぶしい気がするほどきれいになっていく人である。 あの美に神が心を惹《ひ》かれそうな気がすると 宮は不安をさえお感じになった…