六条御息所の心は限界に😢【源氏物語140 第九帖 葵13】愛するが故の煩悶に苦しむ御息所。信頼できぬ愛と分かりつつ 断ち切れぬ女の心

今日の源氏が女の同乗者を持っていて、 簾《みす》さえ上げずに来ているのをねたましく思う人が多かった。 御禊の日の端麗だった源氏が 今日はくつろいだふうに物見車の主になっている、 並んで乗っているほどの人は並み並みの女ではないはずであると こんなことを皆想像したものである。 源典侍では競争者と名のって出ら…