御息所は 美しい姫君に乱暴している夢をみる【源氏物語146 第九帖 葵19】魂が身体をを離れて行ったのであろうか‥失神状態に御息所がなっている時もある

葵の君の容体はますます悪い。 六条の御息所の生霊であるとも、 その父である故人の大臣の亡霊が 憑いているとも言われる噂の聞こえて来た時、 御息所は自分自身の薄命を歎《なげ》くほかに 人を咀《のろ》う心などはないが、 物思いがつのればからだから離れることのあるという魂は あるいはそんな恨みを告げに 源氏の夫…