【源氏物語169 第九帖 葵42】左大臣家での語らい。気のおけぬ女房達と妻の思い出を共有する。紫の姫君には父親のような感情を持つ源氏

あまりに非凡な女は自身の持つ才識が かえって禍《わざわ》いにもなるものであるから、 西の対の姫君をそうは教育したくないとも思っていた。 自分が帰らないことで どんなに寂しがっていることであろうと、 紫の女王のあたりが恋しかったが、 それはちょうど母親を亡くした娘を 家に置いておく父親に似た感情で思うのであ…