【源氏物語203 第十帖 賢木15】桐壺院 崩御。御人徳の深い君にお別れして多数の人が悲しんだ。

とどまる哀しみ music byミルアージュ 夜がふけてから東宮はお帰りになった。 還啓に供奉《ぐぶ》する公卿の多さは 行幸にも劣らぬものだった。 御秘蔵子の東宮のお帰りになったのちの院の御心は 最もお悲しかった。 皇太后もおいでになるはずであったが、 中宮がずっと院に添っておいでになる点が御不満で、 躊躇《ちゅう…