【源氏物語222 第十帖 賢木34】藤壺の宮は自分が髪が短くなり黒い着物などを着て なかなかお会いできなるなることを東宮に伝える。東宮は涙がこぼれた事を恥ずかしく思った。

この方から離れて信仰の生活にはいれるかどうかと 御自身で疑問が起こる。 しかも御所の中の空気は、 時の推移に伴う人心の変化をいちじるしく見せて 人生は無常であるとお教えしないではおかなかった。 太后の復讐心に燃えておいでになることも面倒であったし、 宮中への出入りにも不快な感を与える官辺のことも 堪えられ…