【源氏物語230 第十帖 賢木42】源氏から贈られた紅葉には手紙が結んであった。藤壺の宮は女房たちの不審を招くとお思いになり反感をお覚えになった。

桜の樹の下には written by ハシマミ 実際珍しいほどにきれいな紅葉であったから、 中宮も喜んで見ておいでになったが、 その枝に小さく結んだ手紙が一つついていた。 女房たちがそれを見つけ出した時、 宮はお顔の色も変わって、 まだあの心を捨てていない、 同情心の深いりっぱな人格を持ちながら、 こうしたことを突発…