【源氏物語258 第10帖 賢木70】大臣は弘徽殿の大后に源氏と朧月夜の君のことを 怒りに まかせて訴えてしまった。

蒼白な月影 written by まんぼう二等兵 大臣は思っていることを 残らず外へ出してしまわねば 我慢のできないような性質である上に 老いの僻《ひが》みも添って、 ある点は斟酌《しんしゃく》して 言わないほうがよいなどという遠慮もなしに雄弁に、 源氏と尚侍の不都合を太后に訴えるのであった。 まず目撃した事実を述べ…