【源氏物語265 第十一帖 花散里5】「橘の香をなつかしみ ほととぎす 花散る里を 訪ねてぞとふ」女御はしんみりとした気持ちになった。

モノローグ written by Koke 「橘の 香をなつかしみ ほととぎす 花散る里を 訪ねてぞとふ」 昔の御代《みよ》が恋しくてならないような時には どこよりもこちらへ来るのがよいと今わかりました。 非常に慰められることも、 また悲しくなることもあります。 時代に順応しようとする人ばかりですから、 昔のことを言うのに …