源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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【源氏物語266 第十一帖 花散里6 完】源氏は静かに親しい風で座敷に入っていった。言葉を尽くし恋を語る源氏。嘘ではないのである。
西座敷のほうへは、静かに親しいふうではいって行った。 忍びやかに目の前へ現われて来た美しい恋人を見て、 どれほどの恨みが女にあっても忘却してしまったに違いない。 恋しかったことをいろいろな言葉にして源氏は告げていた。 嘘《うそ》ではないのである。 源氏の恋人である人は初めから平凡な階級でないせいであるか…