【源氏物語269 第12帖 須磨3】女君達は皆 心を痛めている。藤壺の宮からも遠慮あそばしながらの御慰問が始終 源氏にあった。

やまない雨を見ていた written by キュス 花散里《はなちるさと》の君も、 源氏の通って来ることは少なくても、 一家の生活は全部 源氏の保護があってできているのであるから、 この変動の前に心をいためているのは もっともなことと言わねばならない。 源氏の心にたいした愛があったのではなくても、 とにかく情人として…